2022年6月アマゲン単独について
2022年6月に行われたアマゲン単独ライブ「ハローハローニューワールド」についての個人の感想。
アマゲン大好き人間が執筆。
批判がメインの内容ではないものの、一部否定的な意見あり。
気になる方はご自衛のほどお願いいたします。
アマゲン単独ライブについて
ロングリード単独の構成力が高かったがためにアマゲン単独ライブのグダグダ具合が浮き彫りになっているが、個人的にはこの公演について「グダってたのは間違いないが良公演だった」と思ってる。
それは、アマゲンが単独公演で「カミシモが描きたいもの」をちゃんと形にして見せてくれたため。
カミシモという作品のテーマ
カミシモが描きたいテーマ、それはおそらく「コンビ間の絆」だろう。
イントロダクションの「家族でも恋人でも親友とも違う、『相方』という距離感が生み出す友情・喧嘩・嫉妬、そして笑い」*1という説明が全てを物語ってると思う。
ドラマ最終話の時浦くんの台詞「コンビには、他のやつらが立ち入れない領域がある。いがみあってても、ぶつかりあってても、過ごした年月が二人の世界を作る」はイントロダクションの補足。
アマゲン単独はほぼ台本がない状態で企画の骨組みのみで進行し、出演者たちが臨機応変に対応せざるを得ない公演だった。
そのせいで進行が速すぎたり、前世やらミドルネームやらが出たりしてグダグダになっていたのは間違いない。
だが、アドリブ中心の公演だったおかげでアマゲン2人が積極的に協力しあい、結果的に「アマゲンの持つ世界」の一端を私たちに垣間見せてくれたイベントになっていたと思う。
アマゲンに求めていたもの
さて、散々「仲がいい」と言われるアマゲンだけど、具体的にどう仲がいいのか。
仲良しコンビを見たいならロングリードでも良いはずなのにアマゲンに惹かれるからには、私は「アマゲンにしかないもの」を求めているはずだ。
長らくそう思いながらも心の内を明確に言語化できないまま、単独公演の日がやってきた。
アマゲンというコンビは幼なじみだとか、偶然の再会なんて劇的な出会いをしていない。
けれども、始めは噛み合わなくて、やっと同じ方向を向いたと思ったらすれ違ってを繰り返してここまできた2人の軌跡も充分ドラマチックだ。
私はそんな平坦じゃない道を歩んできたアマゲン2人の関係性が見たかったんだと単独ライブを観てやっと理解した。
外れたピンマイクをつけ直してあげる、相方の予想だにしない発言に思うところありな表情を見せる、風船の残骸を見て同じ発言をする、目配せして頷きあうだけで思いが伝わる。
筋書きがある公演ならば、上記の行動はアマゲンの仲の良さを演出するだけのものにしかならない。
台本がない公演中の行動だからこそ、私の中でこれほど強く印象に残っている。
数々の行動の積み重ねから「あぁ、『個々』だった2人は時間を重ねてちゃんと『コンビ』になっていたんだ」と思わせてくれた。
当たり前だが、コンビに限らずどんなグループにもその人達が共有してきた時間が生み出す独特の世界観がある。
本来、私たち外様は立ち入ることも覗くこともできないアマゲンの世界観を共有してくれたという一点で、私は2022年のアマゲン単独を評価する。
今後の単独ライブに関して
しかし、これは役者さん2人に技量があり、なおかつ(おそらく)陳内さんと梅津さんがお互いをリスペクトしていたから成功した例だとも思う。
役者さんによっては台本がないと役として動けないという人もいるし、プライベートで仲が悪い人たちがこの構成で単独ライブを行ったら、アドリブで阿吽の呼吸を出すのは難しいだろう。
さらに、トンツカタンの森本さんがコントロールしてくれたおかげでギリギリイベントの体裁を保っていたようにも思う。
アマゲンはキャラクターの性質上両ボケになりやすいので、ツッコミマシーンの森本さんがいてくれなかったらグダグダどころか崩壊していたかもしれない。
結局、構成の甘さが招いた本番のグダグダを何とかしたのは現場にいた優秀な人材たちだ。
難しい事情があったのは察するが、それは制作側の事情で視聴者には関係ない。
公演で問題が起こったとき、視聴者の不満はどうしても出演者や作品そのものに向きやすい。
出演者やカミシモという作品のためにも、次回以降の公演もぜひロングリード単独のように練られた構成で展開してほしい。
そして昼夜公演両方とも円盤にして売っていただきたい。買います。
色々言ったが最後に、アマゲン単独の企画運営に携わったすべての関係者さん、MVP森本さん、アマゲンのおふたりに感謝を表します。
心温まる公演をありがとうございました。
*1:ドラマ「あいつが上手で下手が僕で」イントロダクションより参照